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北欧を題材にした小説・ノンフィクションを集めてみた【厳選10選】

北欧といえば、インテリアやテキスタイルデザイン(織物のデザイン)など、その暮らしに注目が集まっていますよね。

実は、北欧=北ヨーロッパのことなので、ノルウェーフィンランドだけじゃなく、イングランド(俗にいうイギリス)も北欧に入っているとご存知でしょうか。

冬は寒く、夏も短い、その厳しい環境を舞台にした本は、意外と暗めで歴史を感じるものが多いんです。

今回は、新しい北欧の一面を感じられる、それぞれ国を舞台にした本をご紹介します。

フィンランドを舞台にした本

フィンランドヘルシンキを舞台に、訳ありな人々が次々集まって、ゆっくりと交流を繰り広げていく様子を描いた小説。 はじまりは1人の日本人女性(30代)が一念発起して渡欧し、「かもめ食堂」という定食屋を開店することから始まります。

淡々と進んでいくストーリーですが、何歳になっても新しいことはできる、と思わせてくれる30〜50代の大人女性への応援書でもあります。

今回ご紹介する中で、唯一心温まる作品かもしれません(笑)2006年映画化され、そちらも雰囲気バッチリでおすすめです。

ノルウェーを舞台にした本

今は二〇〇六年十月のいつか

ここはノルウェーのトロムソ

今ここをこんなふうに決めるまでに

どれだけの時間がかかったことか

夜になるとオーロラが現れるノルウェー北部の都市・「トロムソ」で「コラージュ」として書かれた長編詩集です。

ジャズのアドリブのように豊かで臨場感あふれる表現は、さすがとしか言いようがないです。「問う男」「絵七日」など計6篇の物語詩を収録。 旅のおともにどうぞ。

スウェーデンを舞台にした本

いじめを苦に自殺した少年の遺書から、思いがけない十字架を背負うことになる主人公たち。

一見、スウェーデンとは全く関係ない、いじめをテーマにした重い作品なのですが、世界遺産に登録されているスコーグスシュルコゴーデン (森の墓地)がでてくるんです。 作中にどのように登場するかは伏せておきますが、まさしく、この作品を象徴するような風景です。

デンマークを舞台にした本

デンマークコペンハーゲンで繰り広げられる、累計1000万部以上を売り上げた刑事物のミステリーシリーズです。

捜査への情熱をすっかり失っていた警察のはみ出しもの・カール・マークは、変人アサドを部下に、たった2人だけの部署「特捜部Q」を立ち上げます。事件に着手するうちに、次々と驚きの新事実が明らかになっていき…。

「特捜部Q」シリーズとして邦訳され、映画化もされている人気作です。

シェイクスピアの四大悲劇の1つです。実は舞台はデンマーク

デンマークの王子ハムレットが、父を殺し、母を奪い、王位を奪った叔父に復讐を果たすという悲劇に次ぐ悲劇の物語。

北欧伝説がモデルになっているとも言われる作品。舞台となったクロンボー城世界遺産に指定されている古城ですので、訪れる前に一読するとより楽しめます。

エストニアを舞台にした本

作家・梨木香歩さんが巡る、エストニア旅行記。

首都に巡らされた不思議な地下通路、小さな島の老婆たち、古い幽霊ホテルなど、まるでファンタジーのような実録レポです。

電子国家として近年話題のエストニアですが、その根底にある、自然を愛する人々の生活や、意外と知られていない島の風景などが鮮やかに描かれています。エストニアという国を静かに見つめた一冊。

ラトビアを舞台にした本

ラトビアへの文化使節団の中で、ひとりが誘拐された。新聞記者がその謎を追ううちに浮かび上がった過去の惨劇とはー

かつてソ連ラトビア共和国だった時代を描いた、歴史ミステリー。

リトアニアを舞台にした本

リトアニアといえば、第二次世界大戦下、ユダヤ難民にビザを発給し続け、6千人の命を救った外交官・杉原千畝(すぎはらちうね)ですよね。

この本では、ヒューマニストとして知られる杉原千畝を、有能な外交官としての一面から見つめた歴史研究書的な一冊です。映画などで興味を持った人に、入門書としておすすめのノンフィクション。 

杉原千畝が救ったユダヤ人の少年たちを描いた、こちらは小説です。

リトアニアの描写は本当に数ページしかでてきませんが、「どこまでが歴史的事実なのか」と思わせるリアリティーあるストーリーは読み応え抜群です。

アイスランドを舞台にした本

1829年アイスランドに実在した、最後の女性死刑囚を描いた歴史物語。

殺人罪で死刑となるアグネスは、刑執行までの間、農場の手伝いを課せられます。そこで徐々に明かされる彼女の犯行の動機とはー

アイスランドでは誰もが知る、愛人を殺害した稀代の悪女アグネス・マグノスドウティルの物語を元に描かれた本作ですが、その内容はミステリーというよりも、1人の女性の苦しく哀しい人生の一端を、アイスランドという凍える土地を舞台に描いた作品です。

あとがき

北欧を題材にした小説を集めてみると、寒さの厳しい北欧という土地柄なのか、見事にサスペンスやミステリー、重々しいテーマの作品ばかりになりました。

厳しい土地柄だからこそ、温かみのあるデザインや暮らしの道具が溢れるようになったんでしょうね。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!