小児期から、発達段階に応じて人間行動を強く支配する。
異性が気になったり、変化する心と体に葛藤したり...。
子供から大人に成長していく思春期に、誰もが感じる思いってありますよね。
今回はそんな「性」と思春期の葛藤を描いたおすすめの作品をご紹介します。
あの時期、確かに感じていた苦悩や葛藤を思い出させてくれるような良作の数々を、ぜひ読んでみてください。
水色時代
大人じゃないけど、子供でもない。
まっ白な子供時代から少しずつ、「青春」の青に染まってゆく”水色時代”。
友達のこと、性のこと、先輩のこと...多感な小学校高学年〜中学生の思春期をリアルに描いています。
寂しくも、懐かしいノスタルジーに浸れる作品。全3巻。
中学性日記
第二次性徴、真っ只中の中学生の男女を綴った、明るく爽やかな青春ストーリー。
変わっていく心と体に戸惑ったり、コンプレックスを持ったり...性にまつわる葛藤が甘酸っぱく描かれています。
中高生なら共感しながら、大人なら懐かしく読める良作。
タイトルと表紙以上にほっこりするストーリーが多いので、ぜひ読んでみてください。全4巻。
大上さん、だだ漏れです
男子のアレってどうなってるの?!
エロいことに興味津々の女子高生・大上さんは、妄想癖をひた隠しにして日常を過ごしていた。
ところがある日、自分に触れると本音を口走ってしまうという柳沼くんの特異体質を知ってしまい、事態はちょっとおかしな方向へー
隠しておきたい妄想が爆発する、女子版の思春期コメディ。
笑いと下ネタの中に、大上さんの純情が垣間見える良作です。クールな対応の柳沼くんのギャップも良い!既刊4巻。
富士山さんは思春期
女子バレー部のエース・富士山牧央(ふじやま・まきお)は身長181センチ。けれど心は思春期の女の子。
ひょんなことから幼なじみの上場優一と付き合うことになってー
思春期の中学生ならではの、恋愛や日常の衝動を描いた学園ラブコメディ。
主人公達のドキドキが伝わってくるくらい、思春期全開です。初々しい2人のほほえましいやり取りに胸キュン必至。全8巻。
R‐中学生
思春期真っ只中の男子たちが、様々な性衝動に振り回される群像劇。
気持ち悪いくらい正直で、バカバカしくて、性的な妄想で頭がいっぱいのあの時期が、生々しく描かれています。
まさしく暴走する青春が描かれた、ちょっとエロティックな学園コメディ。全3巻。
娘の家出
母親の再婚をきっかけに離婚した父親の元にやってきた高校生のまゆこ。そんな父親は、新しい恋人(♂)と暮らしていてー
主人公の家出からはじまる、様々な人生の交差が描かれた逃避行ストーリー。
大人になりたいのになれない、変わりたいのにすぐには変われない。
そんな思春期の苦悩が、やわらかなイラストで描かれています。
読めば読むほど心に沁みる作品。全6巻。
荒ぶる季節の乙女どもよ。
荒ぶる季節の乙女どもよ。 分冊版(1) (週刊少年マガジンコミックス)
皆で純文学を読んで語り合う文芸部。そんな文芸部に所属するのは、高校一年生の小野寺和紗(かずさ)と個性的な4人の部員達だった。
ある日、文学の中にあった性的な描写をきっかけにして、5人の少女達は性に振り回されることになるー
初めての性に翻弄される女子高校生たちの青春を描いた傑作小説のコミカライズ版。
主人公と幼馴染くんの関係にトキメキが止まりません。既刊6巻。
さくちゃんとのぞみくん
男の子のように振る舞う女の子・さくちゃんが、初めて恋をしたのは、女の子のような長い髪をもつのぞみくんだったー
家族のこと、友達のこと...複雑な家庭環境をもつ2人がおくる、淡い初恋を描いた青春物語。
一筋縄ではいかな思春期のもどかしさが溢れていて、泣きそうになります。
2人のすれ違いが切なく、なかなか報われない恋が好きな方におすすめの作品です。全2巻完結。
ぼくらのへんたい
オフ会に集ったまりか・パロウ・ユイの3人は、それぞれ異なった理由から女装をしていたー
様々な事情を抱えた女装男子たちの、思春期ラブストーリー。
それぞれの苦悩や葛藤が渦巻き、複雑な恋愛感情が絡み合う中、少しずつ自分と周囲を変えていく青春群像劇です。
単なる女装男子としてではなく、性同一性障害や同性愛などあらゆるマイノリティの垣根を超える作品だという気がしています。全10巻完結。
低反発リビドー
自分では普通だと思っていても、他人には意外とアブノーマルな性癖かも?
とあるアパートの中で繰り広げられる、様々な性癖を持つ人々をコミカルに描いたショートストーリー集。
一見すれば、引いたり、修羅場になりそうなシーンも、クスッと笑える日常漫画になっています。
いろんな"フェチ"があるなぁと、軽い気持ちで読める一冊。全1巻。
さよならガールフレンド
さよならガールフレンド (FEEL COMICS swing)
噂話しかしないクラスメート、セックスばかりしたがる先輩、田舎嫌いな母親...。
閉塞感の中でこそ生まれる、思春期から20代までの心情を描いた短編集。
日々の退屈や、漠然とした不安を描くのがとても上手な作家さん。
ここから抜け出したいのに、どうすればいいのかわからない。そんな女の子の心情に共感できます。
あとがき
変わっていく心と体に振り回され、苦悩し、葛藤したあの日々。
"すべて"ではないかもしれませんが、"どこか"懐かしい気持ちになれる作品の数々です。
赤面したくなるほど恥ずかしい衝動も、ワケもなく感じていた苛立ちも感じられる良作ばかりですので、ぜひ読んでみてください!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。