『世界で一番悪い魔女』が全7巻で完結!最終回のネタバレ感想と結末は?

草川為先生のファンタジーがとにかく大好き!

『世界で一番悪い魔女』はポップでキラキラした絵柄と、魔角類(ホラントラー)や魔法の設定がファンタジー好きには堪らない作品でした。

今回は最終7巻のあらすじと感想をご紹介します。

※最新刊までの情報がネタバレしていますのでご注意ください

6巻までのストーリーをおさらい

同業殺しで悪名高い大魔女・クインタは、ある日魔法使いに狙われる若き天才・ギルロイ教授と出会い、研究を狙う魔法使いたちからのボディガードをすることに。

研究成果を『賢者の図書館』に登録したい教授は、悪名を求めるクインタと共に必要な3つの推薦書を集める旅にでます。

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(出典:世界で一番悪い魔女)

最初の推薦者は同じ研究者で、女癖の悪いアンブローズ。

野生の魔角類や魔術協会の追っ手に邪魔されながらも、洞窟で推薦に必要な印鑑を手に入れたクインタ達。

教授の幼馴染であるジュードや、教授に片想い中の元敵・ニコルも加わって、2通目の推薦書を求め、マダム=ベルモンドの屋敷へ。

マダムの条件で夜会にでることになったクインタ達でしたが、夜会は何者かに襲われ、クインタとギルロイ、ジュードの3人は屋敷ごと飛ばされてしまいます。

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(出典:世界で一番悪い魔女)

3人目の推薦書を目指して、珍しい石を手に入れるべく動き出した教授たち。

しかし、訪れた村は大魔女クインタと偽るエマの生まれ故郷でした。

2年前、両親を亡くして祖父と二人暮らしだったエマは、不慮の事故で命を落とし、第二のクインタとして生きることになったのです。

300歳の大魔女と偽っていたクインタは、実は数年前に魔女になったばかりの16歳の少女だったと知ったギルロイ教授。

知恵を合わせて魔角類の化け物を倒し、エマは1日3回しか使えなかった魔法をより多く使えるようになりました。

しかしここで悪い魔女・パメラと契約して、ギルロイ教授の研究を狙っていたのがジュードだと発覚します。

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(出典:世界で一番悪い魔女)

アンブローズの婚約者から貰えそうだった3通目の推薦書もすべて奪われて、ジュードは姿を消してしまいます。

マダム=ベルモンドの元へ身を寄せたクインタ達。パメラの残した呪いに対抗する過程を通して、気持ちを整理します。

ギルロイ教授は「賢者の図書館」を目指す決意を新たにするのでした。

最終7巻の内容とは?

ジュードの裏切りよってすべての推薦書を失ったギルロイ教授たちでしたが、ニコルの命がけの諜報により推薦書を奪還することができました。

ギルロイ教授はクインタへの好意を自覚し、素直な気持ちをニコルへと告げます。

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(出典:世界で一番悪い魔女)

推薦書が集まり、ついに「賢者の図書館」に辿り着いた教授とクインタ達。

しかしそこでは大魔女パメラが職員を人質に取り、図書館に立てこもっていました。

図書館内に誘い込まれたギルロイ教授は、パメラの薬によって良心を失ったジュードに"知性をバラバラに壊す薬"を打たれてしまいます。

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(出典:世界で一番悪い魔女)

自身のアイデンティティを失いつつあったギルロイですが、アンブローズに頼んだジュードの最後の良心により薬を処方され、知性を取り戻すことができます。

広い図書館で教授と離れ離れになったクインタは、元祖クインタに執着するパメラと対峙。

エマはパメラの洗練された魔法の言葉を聞いて、闘いの中で魔法への理解を深めます。そして、パメラの魔角類・ツィギーの角をフィーヨが食らったことで形勢逆転。

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(出典:世界で一番悪い魔女)

エマとギルロイ教授は、かつて共に手に入れたロリーの実を使い、大魔女パメラを永遠の眠りにつかせる事に成功するのでした。

3ヶ月後、無事に論文を図書館に提出し、怪我も回復したクインタ達。

眠りについたパメラの側には、まるで墓守のようにジュードが付き添います。

まだまだ一緒にいたい、と願うギルロイ教授に答えて、クインタと教授のボディガード関係は延長へ。

教授の研究結果によって巨大化した魔角類たちを尻目に、「時代は小型化だって」とフィーヨと共に囁くのでした。

『世界で一番悪い魔女』の魅力ベスト3

1.言葉がきれいな魔法の世界

魔法使いが精霊に命令するとき、「石の精霊よ」「水の精霊よ」と精霊に呼びかけてから、お願いしたいことを伝えます。

その言葉っがとにかくユニークで美しい。

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(出典:世界で一番悪い魔女)

『両の手にミトン』ってすごく可愛くないですか⁉︎

歌うような流麗な言葉で紡がれる魔法がたくさんでて来るんです。

最後のパメラの言葉なんて300年の歳月を感じさせるような、圧巻の美しさでした。

これはエマが真似したくなるのもわかる、そんな説得力のある魔法描写に脱帽です。

2.恋心に疎い二人のキス実験

興味関心は研究のことばかりで、モテるのに恋をしたことがなかったギルロイ教授。

300歳と偽っているけれど、本当は16歳の普通の女の子だったエマ。

そうとは知らずにエマのファーストキスを奪ったギルロイ教授が、キスを重ねるたびに自身の気持ちの変化に気づいていくのです。

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(出典:世界で一番悪い魔女)

最初は「紅茶のカップに口をつけるようなもの」と大魔女クインタへの関心しかなかった教授が、次第にエマ自身に魅力を感じるようになっていく描写が丁寧に描かれています。

そしてギルロイ教授からのキスを"実験"だと思ってしまうエマ(笑)二人の一見甘くないラブシーンに、胸キュンが止まりません!

3.人間くさいジュードとパメラの関係

この作品で、ジュードが敵役とわかってからの展開は衝撃でした。

それまでのジュードの教授に対する態度を読んでいて、すごく違和感があったからです。

読み手がそう感じた通り、ジュード自身は悪い子になりきれない自分に苦しんでいました。それを後押しするパメラとの関係。

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(出典:世界で一番悪い魔女)

パメラとジュードを主人公にしたストーリーがあったら、それだけで物語が一本かけてしまうのではないかというくらい濃密な描写が詰まっていました。

最終回の感想

正直に言えば、もっと二人のイチャイチャが見たかった…!

クインタ=エマと繋がった辺りから、二人の関係がどんどん面白くなってきて、くっついた後のやり取りを今かいまかと楽しみにしていたのです。

初代クインタが眠りにつきたかった理由や、パメラとの関係など、もっと掘り下げたら面白そうなエピソードがてんこ盛りで、完結後も想像という名の妄想が止まらない作品でした。

あとがき

草川為先生の作品は大人になってから初めて読んだのですが、大人でもワクワクするような作品がたくさんあります。

一筋縄ではいかないちょっと変わったラブファンタジーを読んで見たいという方はぜひ読んでみてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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