ここでは「原神」にハマって前作といわれる「崩壊3rd」をやった方がいいのか悩んでいる人へのアドバイスをまとめています。
結論からいってしまうと、
「無理してやらなくて良いと思う」
です。原神のストーリーと崩壊3rdのストーリーは "今のところ" ほぼ関係なく進んでいるので、現在の魔神任務・伝説任務に崩壊3rdの知識は必須ではありません。
逆に崩壊3rdをやった方がいい人は原神のストーリー・世界観・これからの展開を「深く考察したい人」です。
原神と崩壊3rdは、根幹設定となる部分を共有しています。簡単に言ってしまえば並行世界(パラレルワールド)です。
原神にめっちゃハマった!まだ語られていないようなストーリーの伏線も全部知りたい! 関連作は漫画も派生作品も全部読んでおきたい!!そんな人におすすめします。
目次
はじめに
まずmiHoYo作品の時系列について簡単にご紹介します。
・崩壊学園
2014年に中国でリリース、日本では2015年2月。前作のリメイクにしてmiHoYoが初めて商業的に成功したソーシャルゲーム。主人公はキアナ・カスラナ。近未来を舞台に、ゾンビに囲まれた学園でゾンビと戦う学園アクションゲーム。 |
・崩壊3rd
2016年10月に中国でリリースされたアクションRPG。2017年2月に日本でも配信開始。 主人公はキアナ・カスラナ(+他)。「崩壊学園」のシナリオを微改変・リメイクしている。 崩壊世界の未来を舞台としたゲームで、プレイヤーは戦乙女(ヴァルキリー)を操り、"世界を崩壊から守る"ために邁進する物語。 |
・原神
2020年9月リリース。開発時は「崩壊4」という名前で開発されていたが、のちに『原神』という名前に変わる。『崩壊3rd』のキャラクターが出演していたり、設定が酷似しているキャラクターが存在する。 |
・崩壊:スターレイル
2023年4月にリリース予定。崩壊した世界の銀河を舞台としたアドベンチャーゲーム。ゲームシステムは原神をもとに作られているが、戦闘システムはmiHoYo初となるターンバトル制。 |
あれ?タイトルが「原神」だけ違くない?
どの作品もそれぞれ独立していますが、その中でも原神は「崩壊シリーズ」の中の完全に異なる平行世界(パラレルワールド)です。
「崩壊学園」と「崩壊3rd」がキアナらを主人公として関連しているのに対して、原神は番外編という位置付け。それなのに一番人気がでてしまったという。
『虚数の木』と呼ばれる、平行世界を繋げるための場によって繋がってはいますが、原神はあくまで幻想世界テイワットが舞台です。
そもそも崩壊3rdってどんなゲーム?
崩壊…かつて人類の文明を幾度となく葬ってきた未知の力…今再びこの平和な世界に降臨した。 2000年頃、天変地異によって突如崩壊した人類の文明。 その後も周期的な氾濫により、人々は文明を築いては崩壊するという歴史を繰り返し歩んできた。 長きに渡る「崩壊」との戦いは大地を疲弊させ、変異した「崩壊獣」が世界各地に現れ始めた。 生き残った人々は、滅亡を回避するための方法を探ろうと、「天命組織」を設立した。 かつて戦いで母を亡くし、父を失ったキアナは「崩壊」に立ち向かうことを決意し、対崩壊実戦チーム「ヴァルキリー部隊」の戦艦・ハイペリオン号に乗り込んだ。 ーー立ち上がれ!美しい世界を守るために
簡単にまとめると、
人類が「崩壊」といる未知の現象による滅亡に抗っていて、対崩壊の遺伝子を持つ勇敢な少女たちが「戦乙女(ヴァルキリー)」として生存をかけた戦争や、世界の美しきものを守るために戦い、人類を導いていきます。
世界観は近未来SFで、プレイヤーは"艦長"と呼ばれます。
よく「ストーリーが暗い」「設定が難しい」と評されますがそこまででもありません。崩壊学園の方が超絶重いです。
崩壊3rdは主人公たちが世界を救おうとしているので、一応、前へ進み続けようとする希望があります。
ただ、原神にハマったプレイヤーの多くが心を射抜かれた非常食・パイモンがいません。一応miHoYo作品それぞれにマスコットキャラはいるのですが、パイモンの可愛さが圧倒的すぎて。他作品に比べて原神が成功した要因の1つだと思っています。
またゲームの完成度として、崩壊学園>>崩壊3rd>>>>原神くらいの差があることは確かです。オープンワールドというわくわく感も含めて。
特に崩壊3rdを脱落する人が多いのが序盤。ゲームとして作りが粗く感じたり、翻訳にところどころ「あれ?」と違和感を感じることがあります。単純にmiHoYoの技術やスタッフさんがどんどん進化しているのでこれは仕方ありません。
序盤はストーリーに対する説明不足やユーザーに不親切だなと感じるところも結構目立ちます。というのも崩壊3rdは最初は崩壊学園のスピンオフ作品であり、学園プレイ済みが前提で作られていたとかなんとか。そのせいでストーリーの破綻やわかりにくさがあるらしいです。
崩壊3rdが面白くなるのは4章からで特に8章がヤバイのですが、そこに辿り着く前に脱落してしまうんですね。原神からはじめて崩壊3rdをプレイすると、ゲーム初心者は「頭が混乱してきた…」となる可能性は大いにあります。
ただ崩壊3rdは章を重ねるごとに改修され、今では原神と比肩されるほどの高クオリティ作品と言われています。
原神でソシャゲに慣れてきて、もっと深いストーリーをやってみたい!そんな艦長候補さんにはおすすめです。
今から始めて追いつける?どのくらい時間かかるの?
崩壊3rdは2023年2月にリリースから6周年を迎えました。原神より4年の歴史があります。
ここではストーリーだけを楽しむライト層(not 育成)が目安になりそうな最低限のプレイ時間をご紹介します。
現在はちょうど第一部が終了した(全体の半分くらいが終わった)ところなので始めるなら丁度良いタイミングです。
第1部の所要時間
章 | タイトル | プレイ時間目安 |
ChapterI | 黄昏 少女 戦艦 | 40分 |
ChapterII | 夢の中の声 | 1H |
ChapterIII | 風の旋律 | 1H |
ChapterIV | 裏切りは銀色の微笑み | 50分 |
ChapterV | 雪原での再会 | 1.5H |
ChapterVI | バビロンの囚人 | 1.2H |
ChapterVII | 反逆の刃を天にかざす | 30分 |
ChapterVIII | 女王降臨 | 1H |
ChapterIX | 明日への旅路 | 3H |
-ChapterIX-1 | 天穹の追跡者 | 1H |
-ChapterIX-2 | 暗躍する蛇 | 45分 |
ChapterX | 深淵の底 | 1.5H |
ChapterXI | 深海の果てまで | 2.5H |
-ChapterXI-1 | 虚空の穹、孤独な月 | 45分 |
ChapterXII | 光と影の彼方 | 2H |
ChapterXIII | 長夜の闇 | 1H |
ChapterXIV | 闇を切り裂く光 | 1.5H |
ChapterXV | 砂嵐の迷宮 | 1.5H |
ChapterXVI | 嵐の前 | 2.5H |
ChapterXVII | 雷が空を破る時 | 3H |
ChapterXVIII | 氷の誕生 | 1.5H |
ChapterXIX | 岩に消える | 2H |
ChapterXX | 千年の羽 | 4H |
ChapterXXI | 新生の翼 | 2H |
ChapterXXII | 私とわたし | 1.5H |
ChapterXXIII | 一人の劇場 | 3H |
ChapterXXIV | 千人の舞台 | 5H |
ChapterXXV | 明日を燃やす炎 | 5H |
-ChapterXXV-1 | 不朽なる刃 | 3H |
ChapterXXVI | 悲劇の誕生 | 8H |
ChapterXXVII | 愚者の黄昏 | 3H |
ChapterXXVIII | 意志の彼岸 | 9H |
ChapterXXIX | 楽園より | 6H |
ChapterXXX | 英雄たちの葬式 | 8H |
ChapterXXXI | エリシアのために | 6H |
-ChapterXXXI-1 | 聖痕計画 | 3H |
ChapterXXXII | 世界の果て | 7H |
ChapterXXXIII | 真理の名を以て | 8H |
ChapterXXXIV | 月の起源と終焉 | 7H |
ChapterXXXV | そして、明日へ | 7H |
合計 | 128H(ざっくり) |
「崩壊3rd」第一部の所要時間は合計で128時間でした。不眠不休でやれば1週間でおわるかな(え)
筆者もすべて測ったわけではないので、最初の方はYouTubeのプレイ動画などを参考にしています。原神同様にストーリーがどんどん長くなってますねw
崩壊3rdに熱中して生活を費やして1ヶ月以内に先行者に追いつけるという感じです。でも筆者は崩壊3rdをやっている時に原神や他のほのぼのしたゲームや娯楽をできる気がしません(←)
ちなみに崩壊3rdはストーリーを進めるだけなら課金は一切いりません。
メインストーリーを楽しむだけならガチャも引く必要もありません(え)
指定のキャラを持ってないプレイできないコンテンツもありますが、そこはストーリーとは関係ないので。キャラクター育成に関しては原神同様に重視されていないのでサクサク進めます。
原神のように聖遺物や天賦を工夫しないと勝ちにくくなってくるということもないので、この点に関しては原神よりも楽だと言えるでしょう。
段々ストーリーが長くなるのを除けば(その分面白くなるけど)、エンドコンテンツ(ランキングや厳選)に手を出さなければメインストーリーに追いつくのはそこまで大変ではありません。
これは本当に個人的な感想ですが、原神のモンド〜スメールが1週間でおわる人なら、毎日泣きながらプレイして10日くらいで追いつくと思います。
崩壊3rdの魅力とは?
涙腺崩壊、ストーリーがすごい!
語彙力なさすぎて恐縮ですが、めっちゃ感動します。
NieR:Automataの時も言いましたが、ライトノベルなら傑作レベルです。
崩壊3rdはすごく人間感情に溢れていて、完璧じゃない世界をより良くするために頑張る人々の姿が繊細に描かれているストーリーです。
ただ一人のために己のすべてを捧げる人もいれば、人類を救うために迷いなく自分の命を投げ捨てる人もいたり。敵味方関係なく感情をぐわんぐわん揺さぶられます。
特に後半になるほど壮大なアニメーションが物語をさらに盛り上げていて、没入感が半端ないです。ボロ泣き必至なのでバスタオルを用意しておきましょう。
前述の通り、最初の方はどうしても理解できないところ多くて途中で挫折しそうになるのですが、本当にもったいないです。。
序盤のキャラ同士の関係性を覚えておくと、後々になって最高の種明かしが待っています!
キャラの深堀がやばい!!
原神には65人以上のプレイアブルキャラクターがいますがストーリーに絡むのは一握りだったりしますよね。イベントでもなかなか登場しなかったり、出番が少なかったり。
「もっとこのキャラの出番が見たいのに…」
そんな物足りなさを感じることなく、キャラクターの掘り下げがとことんされているのが崩壊3rdです。
崩壊3rdのプレイアブルは一応70体近くいます。しかし、ほぼ全員がメインストーリーで深掘りされています。
これは原神と違って、よくあるソシャゲの仕組みと同じで、同一人物の衣装や装備が変わって実装されているから。実質のキャラ数は9〜11人といったところでしょうか。
基本的にはキアナ、雷電芽衣、ブローニャがメインで、この3人の誰かを主軸とした話が多いです。
このキャラクターの出番がもっとほしいなぁと思うどころか、プレイヤーのHP0になるくらいまでキャラを深堀して号泣させられます。
音楽が神すぎてなにこれ!?
もし「ゲームは音楽こそ至宝」というユーザーがいたら、有無を言わさず、いますぐ崩壊3rdをはじめてください。
幻想的な音楽が多い原神に対して、近代的な楽曲の多い崩壊3rdのBGMも間違いなく神が創りたもうた傑作です。
ストーリーの区切りごとにボーカル入りのEDに使われていて、その物語と連動したその歌詞に涙腺崩壊します。ボーカル付きはずるい…
原神とはまた違ったベクトルで、音楽がさらに物語の感動を引き立てています。
おわりに
miHoYoの方曰く、元々原神は崩壊3rdの世界観を拡張するために作られたらしいです。
そのため自然と根幹設定は同じになっているんですね。
最後の最後にちょっとだけネタバレすると…
↓↓↓
テイワットの創造自体に崩壊3rdの誰かが関与している可能性があります。
そういえば最初に主人公(空・蛍)の前に現れた天理の調停者ってキアナ・カスラナに似てるなぁ…(ボソッ)
なんて。また、原神から崩壊3rdの内容は示唆されていませんが、崩壊3rdから原神を観測(?)している描写はあります。
後から合流したのか、最初から決まっていたのかは不明ですが、今後、原神の中で"崩壊の要素"がでることもあるかもしれません。
考察が大好きな人は、原神のストーリーを深く知る上で崩壊3rdをプレイしないのは間違いなく「損」です。
ちなみに「崩壊スターレイル」はプレイした方がいい?
βテストのストーリーを見た限りですが、こちらも時間がなければやらなくて良いと思います。
「原神」を好きな人はやらなくてもいいけど、逆に「崩壊スターレイル」を大好きになった人は「崩壊3rd」をやった方が良い。
優先順位として、崩壊シリーズはやっぱりシリーズとして楽しめるなと感じます。
崩壊3rd内のシナリオの一つ『後崩壊書』というのが「崩壊スターレイル」の前日譚になっていて、特に知らなくても問題はないのですが原神よりも密接に関わっているので。(「崩壊3rd」メインストーリー➡︎「後崩壊書」➡︎「崩壊スターレイル」の順番の時系列)
原神は本当に世界観の土台となっている部分が共通しているだけであって、"崩壊"とタイトルのつくゲームとは別物として楽しめるんだなと思いました。
miHoYoのラインナップはどれも重厚すぎて、1つのゲームだけで満足できてしまうので、雑に全部目を通すくらいなら、1つ1つ時間に余裕ができたら楽しむ方が良いなぁと思います。1つのゲームだけでもやることがいっぱいありますしね!
原神にとっては、今のところ全部「必修科目ではない」ということだけ覚えておいてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。