累計200万部を超える大人気バンド漫画「覆面系ノイズ」が、全18巻でついに完結しました!!
バンドだけでなく、3人の男女を主軸とした恋愛模様も見どころだった本作。
幼い頃からの三角関係にどう決着がつくのか、最後までドキドキでした。
今回は、最終18巻のあらすじと感想をご紹介します。
※最新刊までの情報がネタバレしていますのでご注意ください
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目次
複雑すぎるそれぞれの事情〜メイン3人〜
ニノ/有栖川 仁乃
幼い頃にモモと出会い、窓越しに歌を交わす。ニノにとってモモは、誰よりも大切な幼なじみで初恋の人だった。
ところが小学4年生のとき、モモはニノの前から何も言わずにいなくなってしまう。
モモと離れて苦しかった時、由比ヶ浜でユズと出会い、ユズの歌がニノに息をさせてくれた。
しかし、その後ユズもニノの前から姿を消してしまう。
幼い頃に二つの辛い別れを経験したニノは、いつか自分の声を目印に再会できることを信じて歌い続けていた。
ユズ/杠 花奏
7年間母親が父親の死を受け入れられず、自身も歌を歌えなくなる。
歌えなくなりながらも曲を書き由比ヶ浜の海岸でアリスと出会う。
見つけた…僕の声
「イノハリ(in no hurry to shout)」を結成してこっそり音楽を続けていたが、その後母親にばれて「高校卒業までに歌えなければ、一生音楽に関わらない」と約束をさせられる。
母親は心の深層では、大切な夫を失った要因の1つ(父親の職業・オペラ歌手)である音楽を恐れていて、ユズを失いたくなかった。
モモ/榊(桐生)桃
7年前、両親の夜逃げに巻き込まれて突然ニノと離れ離れになる。
ニノとの思い出を抱えて音楽を続けていたが、両親の離婚により、お金に困った母親に目をつけられ、ニノのために作った大切な音楽を商業用に切り売りしたことに罪悪感を持っている。
母親はモモとの繋がりを保つためにお金をせびるふりをしていただけで、実際にはモモのお金に手をつけていなかった。
一度はニノと付き合うが、自分と付き合うことで思うように歌えなくなったニノを救うため、自ら別れを告げる。
〜イノハリ・黒猫の仲間たち〜
美桜(みおう)
ユズの幼馴染で好意を抱いていたが、その後吹っ切ってハルヨシと結ばれる。
元々はイノハリの影のボーカルで、歌えないアリス(ユズ)に声を当てていた。イノハリ脱退後は、桐生桃がプロデュースするバンド「黒猫(SILENT BLACK KITTY)」のボーカルとして活躍している。
ニノに複雑な感情を抱いていたこともあったが、その後音楽でも恋愛でもニノに頼られる良きライバルとなる。
ハルヨシ
イノハリのベースで、ユズの親友である軽音部部長。ユズを好きな美桜にずっと片思いをしていた。
女姉妹で育ったためオネエ言葉を話すが、美桜と付き合ってからは本気&エロモードで男の顔になる。たまに美桜からヨシトと呼ばれる。
クロ
イノハリのドラムで、ユズの幼馴染。関西弁を話す明るい性格。
兄嫁につらい片思いをしていたが乗り越える。その後、後輩の杏と出会い、少しずつその気持ちが変化していく。
深桜・ハルヨシ・クロの3人はユズと同じ病院に入院していた。
最終巻直前!17巻までのあらすじは?
母親が父の死と向き合うために、イノハリ休業をしたいとメンバーに打ち明けたユズ。
ニノ、ハルヨシ、クロの3人はそれぞれユズの背中を押し、来年のロックホライズンに向けて最後のシングルで週間チャート1位を取る。
梁井(マネージャー)の支えもあって、最高の形で休業に入れたイノハリ。
メンバーはそれぞれがさらなるレベルアップを目指す。
ニノはガールレスと黒猫の楽曲にゲストボーカルとして参加。
ついにニノに自分の曲を歌ってもらうことができたモモは、レコーディング後、溢れる"喜び"と"好き"という感情を抑えることができなかった。
三角関係に決着?最終18巻のあらすじ・感想!
モモが7年越しの望みと思い成就させた頃、ユズは復学のための勉強に励んでいた。
もう母親を気遣って、こそこそと音楽をやる必要はない。
梁井と月果の結婚パーティーでハルヨシ達と再開したユズだったが、「もうニノが自分の曲を望んでいないかもしれない」と思うと、なかなかニノと会うことができない。
新学期が始まり、新曲「サイン」のメロディーと歌声に誘われて再会したニノとユズ。
どんなバンドでゲストボーカルとして歌っても帰る場所はユズの音楽だ、と話すニノに、ユズは思わずキスをして二度目の告白をする。
ロックホライズンのタイムテーブルが発表され、目指していた通り"ホライズンステージ"に決まったイノハリ。
ニノは歌えるようになったユズと声を重ねながら、新しい夏へと想いをはせる。
ーロックホライズン当日ー
8年前から変化し、自分の"無敵"を見つけることができたモモ。
ニノはステージ袖で「変わっていくのが怖い」と本音を吐露するユズに「私は一生、ユズの曲を歌い続ける」と伝える。
一年の時を経て帰ってきたイノハリに熱狂する会場。
ファンへの感謝や歌への想いが爆発して初っ端から飛ばすニノ。
チェシャ(ユズ)とのハモリに、会場は驚きと熱狂に包まれる。
思わず泣き出すマネージャーの梁井。
これまでの過去や葛藤を走馬灯のように振り返る、ユズ・ハルヨシ・クロ。
ユズがこれまで思い描いたイノハリの曲たちは、ニノとユズが2人で歌うことでようやく完成した。
「モモに届けたい」という想いだけで歌ってきたニノはもういない。
迷って揺らぎ続けたニノの歌に曲という羽をくれたユズ。走るための足をくれたモモ。すべての人たちとの出会い。
「これから何があっても私の歌は揺らがない」
そう確信したニノは、ステージから最高の歌を届ける。
歌い終えたニノはステージ上で、残酷なほどはっきりと「モモに告白してくる」とユズに告げる。
すきになってよかったよ、アリス
ユズはそう耳打ちし、ニノはステージから走り去った。
ライブ後モモに告白したニノ。
モモへの想いだけで歌ってきた歌はもう揺らがないと伝え、2人は結ばれる。
ハルヨシとクロに、ニノに振られたことを伝えたユズ。
「私の声はユズだけのもの」というニノの台詞が恋が叶うよりも嬉しかったと語る。
クロはライブを観にきていた杏にハッキリと想いを伝えて付き合うことに。
小さな世界からはじまったそれぞれの物語は、無限に広がる明日へと続いていく。
〜最終話〜
20歳になるニノは、アリスとして活動の幅を広げながら、大学で芸術方面へ進んでいた。
ニノの一人暮らしの準備を手伝いながら、キスをするモモ。
美桜はソロデビューし、ヤナと月果には子どもができる。
ユズは父の母校である音大に合格し、音大生となっていた。
イノハリ×黒猫の合同フェスを開催するべく、ミーティングルームに集まった面々。
相変わらず仲の良いメンバー達だが、歌に関しては"ユズ至上主義"なニノに、モモはやきもちを焼いている。
合同ミーティング後、由比ヶ浜を訪れたユズとニノ。
ニノはユズのために初めて作った曲を歌い「21歳の誕生日おめでとう」と告げる。
湧き上がる喜びとメロディーに抱きしめ会う2人。
由比ヶ浜の浜辺を2人で歌いながら歩いていく。
総評
というわけで、最終的には「モモ=幼なじみ&恋人」「ユズ=永遠のパートナー」という立ち位置で終わりました(パチパチ)
ユズが当て馬のまま終わる可能性もあったのですが、どちらかと言えばユズとニノの関係に焦点をあてたラストでした。
恋愛としてはモモの勝ちでも、歌手としてはユズの圧勝ということですね。
恋と歌が同じくらい大切なニノだからこその選択肢ではないでしょうか。
ある意味二股状態ですが(笑)
三角関係ラブは、破れたキャラがそのまま他の人と付き合うことも多いのですが、3人は3人のままで、それぞれ人生に必要不可欠な永遠のトライアングルなのだという気がします。
1巻から読み返せば、そもそもニノは始めからずっとモモに恋をしていました。
全体を通して、芸能界よりも、恋愛よりも、少年少女たちの人生と心理が多感に表現された作品だなぁと。
途中までキャラ達の過去が複雑だったのでどうなるかと思いましたが、最終回が終わってまとめ読みをすると、それぞれのキャラの心の動きがすごく伝わってきます。
最終話はエピローグ的な立ち位置で、すこし大人になった3人が最高でした。
はじめて読む方はぜひ1巻からまとめ読みしてみてください。
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最後までご覧いただき、ありがとうございました!