美しい双子の復讐劇「ミギとダリ」の結末は?あらすじと最終回のネタバレ感想【完結・アニメ化】

双子が2人1役を演じる不思議な作品『ミギとダリ』が全7巻で完結しました。

今回はこれまでのあらすじと、最後どうなったのかをざっくりとご紹介します。

「途中まで読んでいたけど内容忘れてしまった」「最終巻前におさらいしたい」という人は途中まで読んでみてください。

それではどうぞ!

これまでのあらすじ

1990年 神戸市北区のニュータウン・オリゴン村。

双子の孤児・ミギとダリは、1人の少年 "園山秘鳥(ひとり)" として老夫婦に引き取られ、村に入り込む。その目的はこの村で殺害された母親の仇をみつけて復讐することだった。

朧げな幼少期の記憶を頼りに村の壁紙を調べていく2人は、村一番の名家・一条家が母親ごろしに関わっていることを突き止める。

ところが完璧な一条家の闇をなかなか調べることができない。母親が残したボタンを持っていたミギ達は、とうとう泥棒の汚名を着せられて一条家に監禁されてしまう。(4巻)

囚われてしまったミギを囮に、屋敷をしらみつぶしに探すダリ。その甲斐あって長男・瑛二が、母親殺しのカギを握る容疑者だとわかった。

ダリは美少女・サリーに扮して瑛二に接近し、退行催眠で罪を告白させることに成功する。ところがサリーに初恋を募らせていたミギに嘘が露見し、復讐決行を前にミギとダリは決別してしまう。

ハロウィンの夜、仮装大会に出場した瑛二を狙って、1人で復讐を決行しようとしたダリ。

しかし計画は失敗し、逆にミギの命を危険に晒してしまう。そこでミギを助けたのは、なんと復讐相手の一条瑛二だった。(5巻)

復讐相手に助けられたことに戸惑うミギとダリ。瑛二は幽霊だと母親に信じ込まされていた過去の出来事が、本当の殺人だったと気づいたのだ。

一条家母親・怜子に命を狙われたミギ達は、ついに秘鳥が双子だとバレてしまう。

家政婦のみっちゃんが犠牲となり、ミギとダリは命からがら怜子の手から逃げて、オレゴン村を離れた。

一時はオリゴン村を脱出したミギとダリだったが、殺人犯の汚名を雪ぐべく、そして真実を明らかにするために、華怜や丸太、秋山たちの協力を得て一条家に戻る。

瑛二を人質に取って真実を話せと迫るミギとダリに、怜子は静かに"過去"を語りはじめたー

(出典:ミギとダリ 6巻)

 

ここからは最終巻のネタバレです

最終7巻のストーリーは?

むかし一条家にはメトリーという家政婦がいた。彼女は完璧な女性である怜子に憧れ、まるで姉のように慕っている。

しかし"幸せな家庭像"に妄執している怜子は、自身が子どもを産めない体だと知ると、身代わりとしてメトリーに夫の子を身籠らせることに。

夫は身代わりに気づき、完璧じゃないメトリーを愛してしまった。それをみた怜子はメトリーを小部屋に閉じ込める。

そしてのちに怜子自身は瑛二を、メトリーは双子を出産する。怜子が今まで子どもに恵まれなかったのはメトリーの呪いだったのだー

ここまでが怜子が語った内容だった。しかしこれには怜子の妄想が含まれていた。

実際にメトリーが産み落としたのは三つ子の男児。瑛二とミギとダリは三つ子の兄弟だったのだ。

怜子は生まれたばかりの瑛二を自分が産んだ子だと思い込んで育てる。そしてメトリーは幼児のミギとダリが悪戯で扉を開けた隙をついて一条家を逃げだした。

あのクリスマスの夜、瑛二は「兄弟のもとに帰ろう」と迎えにきたメトリーを幽霊と間違い、あやまって突き落としてしまう。

それを怜子は幽霊だと思い込ませ、メトリーがふたたび入り込まないようにオレゴン村を監視していたのだったー

(出典:ミギとダリ 7巻)

 

瑛二を追いかけて二階へと壁をよじ登る怜子を、瑛二はまるで過去の出来事と同じように突き落としてしまう。

無事だった怜子はミギとダリ達を小部屋に監禁。

瑛二は怜子に従うふりをしていたが、隙をついて包丁で殺害し「狂った家族をおわらせる」と言って屋敷に火を放つ。

怜子に小部屋に閉じ込められていたミギ達は、秋山に助けられてなんとか屋敷を脱出。

ところが、屋敷の中に瑛二が取り残されていることを知ったダリは「あいつはミギのいない僕だ」と言って、炎に包まれた屋敷へと戻っていった。

(出典:ミギとダリ 7巻)

 

瑛二に"不様に生きろ"と告げるダリ。もみ合いのすえ炎の中に落ちた3人を幽霊となった家政婦のみっちゃんが救う。

シャンデリアに押しつぶされた瑛二を助けたミギとダリは、3人で兄弟になる未来を思い描く。

しかし救出後、瑛二は"母親殺し"や"放火"の罪をかぶって、ひとりで警察に連れていかれてしまった。

(出典:ミギとダリ 7巻)

 

丸太がこっそり撮っていた怜子のボイスレコーダーと、秋山の鳥瞰写真によって瑛二の罪は幾ばくか軽くなったが、しばらく少年院に入ることになった。

幸せのシンボルであった完璧な一条家は消失し、ミギとダリは園山家と戻ることに。しかし顔に火傷を負ったダリは、もうミギと入れ替わって"秘鳥"を演じることはできない。

老夫婦に真実を打ち明けようというミギだが、ダリはミギが秘鳥(ひとり)で幸せになってほしいと願う。

クリスマスの夜、ミギの影として生きようとしていたダリだったが、ツリーの下には2つのクリスマスプレゼントが届いていた。

(出典:ミギとダリ 7巻)

 

違いに気づくのに時間がかかったね、と優しい笑顔で笑う老夫婦の前に、ミギとダリは初めて2人並んで姿をみせる。

ぼくの幸せがダリの幸せであるように ダリの幸せがぼくの幸せだ、そう微笑むミギ。4人家族となった園山家には明るい笑い声が響いた。

 

1993年 3月ー

成長したミギとダリのもとに、出所した瑛二が帰ってくる。

緊張している瑛二を、ダリにサリーの女装をさせて迎えるミギ達。ようやく再会した兄弟は笑顔に包まれた。

メトリーの墓の前で、瑛二はやはり自分の母親は怜子だと語る。その上で不様でも幸せに生きていくことを誓った。

その後、ダリは進学校にすすむため1人でオリゴン村を旅立つ。

(出典:ミギとダリ 7巻)

 

ミギとダリは証明したいのだ。どんなに遠く離れても、ふたりの心はひとりだと言うことをー

 

Fin

 

あとがき・感想

最初から最後まで独特な世界観で、シュールなギャグサスペンスだと思いきや予想外のラストに感動しました。

まさかこんなにきれいな最終回が待っているなんて…!最後は涙なしには読めませんでした。みっちゃん…!!

後半はミギとダリの違いが少しずつ出てきて、最後ふたりがそれぞれ別の道を歩んでいくシーンもとても良かったです。

最初はギャグと耽美な絵柄の温度差に頭が混乱しましたが、読めば読むほどその世界にのめり込んでしまいました。

最後まで読むとミギとダリがもう別人にしか見えなくて…また最初から読み返したくなる作品でした。

10巻以内で面白い作品を探している人に胸を張っておすすめします。

そして2022年にアニメ化が決定しました。おめでとうございます!

放送日は未定ですが、ティザーサイトや公式Twitterが開設されていますので、ぜひチェックしてみてください。

この作品を気に入った方には佐野菜見先生の『坂本ですが?』もおすすめです。全4巻で配信中↓

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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