「暁のヨナ」は2009年から連載され、30巻を超える大人気少女漫画です。
日本だけでなく世界各国にファンがいて、世界観はどんどん深く、広くなっています。
今回は漫画「暁のヨナ」のあらすじを簡単にまとめてみました。
最新話を読む前のおさらいや「あれ?どこまで読んだっけ?」「あの内容どこだっけ? 」なんて時にご利用ください。
※最終回についてはこれまでの作者さんの発信から筆者が推測したものです、解釈に違いがある場合がありますので予めご了承ください
『暁のヨナ』はマンガParkで一部無料で読めます↓
目次
1~8巻 序章/四龍編
高華王国の姫・ヨナは、優しい父王と幼なじみで護衛のハク達に囲まれ、大切に育てられていた。
16歳の誕生日、ヨナは想いを寄せていた従兄のスウォンから簪を贈られ、父へ自分の気持ちを伝えに行く。ところが、そこで見たのは父王を殺すスウォンの姿だった。
ハクの手で城から逃れたヨナは一時は廃人状態になりながらも、神官・イクスと少年・ユンに出会う。
イクスから神の声を告げられたヨナはハクとユンと共に、伝説の四龍の戦士を探しに旅立つ。
白龍編 (3巻)
霧深い山の中、そこにはひっそり血を守り続ける白龍の里があった。
ヨナを見た途端にひれ伏す白龍のキジャ。ヨナは自分の仲間を守るためにその力を貸してほしいと頼む。
青龍編 (4~5巻)
キジャの助けを得て、岩山に隠れた青龍の里を見つけたヨナ達。しかし里人達は青龍の力を呪いと考え、恐れていた。
青龍に会いにいったヨナは崩落した岩山の狭所に閉じ込められてしまう。無事に脱出したヨナは、一人ぼっちの青龍に「一緒に行こう」と告げる。
緑龍・阿波編 (5~7巻)
緑龍を探してやってきた地の部族の土地・阿波の港で、ハクは緑龍・ジェハと遭遇。悪徳領主ヤン・クムジと闘う海賊のジェハ達はハクに協力を求め、ヨナは船長・ギガンに試されて絶壁の岬で千樹草を摘んでくるという試練を受ける。
ヨナはユンと共に人身売買の取引現場に潜入、ヨナはジェハに狙いを定めるヤン・クムジを討ち、阿波の町を救う。
明け方、闘いの余韻が残るヨナはふらりと訪れた阿波の町でスウォンと遭う。死んだと報告されていたヨナに驚くスウォン。空の部族からヨナを抱きしめて庇うスウォンを、ヨナは殺すことができなかった。
阿波を出たヨナ達一行の前に黄龍・ゼノが姿を現し、ついに伝説の四龍が揃う。
イクスの元へと戻ったヨナ達。王位を簒奪したいのか、と問うゼノに、ヨナはイル王の娘として高華国の大地で苦境に押し潰される人達を助けたいと決意する。
一方のスウォンは地の部族で模擬戦の祭りを行い、その求心力を高めていたー
メモ
第一部ともいえる四龍編はここまで。ヨナが城を出てから四龍が集結するまでを描いています。
アニメ「暁のヨナ」(全24話)はここまで!緑龍編はアニメや舞台でもクライマックスに使われ、ヨナが敵を討ち、覚醒したシーン。ある意味「暁のヨナ」のもう1つのスタート地点だと言われています。
9~13巻 火の部族編
貧しい生活に喘ぐ火の部族をみたヨナ達は、村人を救うべく立ち上がる。
横暴な役人から村人達を守ろうとするヨナは、かつて自分を谷底へ追いやった火の部族長次男・カン・テジュンと遭遇。
北山の谷でヨナを殺してしまったと塞ぎ込んでいた手順は、ヨナとの再会を喜び、次第に民を守る使命感に目覚めていく。
ヨナ達は、痩せた火の土地でも育つ作物を探すために戒帝国に向かう。
千里村でイザの実を見つけたヨナ達だったが、そこへ高華国へ進軍する戒帝国軍が。王位簒奪を狙う火の部族長・スジンが千州リ・ハザラと手を組んで謀反を起こしたのだ。
空と地の軍連合に圧されるスジンに、戦場に駆けつけたヨナは兵を退くよう言って撤退。火の部族の反乱はスジンの死によって幕を閉じた。
14~16巻 水の部族編
穏やかで豊かとされる水の部族の地を訪れたヨナ達。しかし港町は麻薬(ナダイ)が蔓延し、町も人も荒れ果てていた。
水の部族長の娘・リリと出会ったヨナは、南戒との密売に暗躍する闇商人・ヒヨウと対峙する。
ヨナを恨んだヒヨウは南戒の船隊を呼び寄せるが、金印を持ち出したリリとお忍びでリリの護衛となっていたスウォンの策でこれを撃退。
纏まりつつある五部族会議で、スウォンはかつて奪われた金州を取り戻すため南戒への進軍を決める。
17・18巻 金州・ゼノの過去編
水の部族領を離れたヨナ達は、地の部族・国境沿いで出会った少年・カルガンを家に送り届けるため、金州へと向かうことに。
ところが緋龍城から離れたことで四龍達が次々と倒れてしまう。そして高華国軍に破れた敗残兵達が近隣の町村を蹂躙し始めた。
不死の能力を持つ黄龍・ゼノは皆の盾となり、敵を退ける。そして初代の龍に驚く面々に、ゼノはヨナを緋龍王の生まれ変わりだと告げる。
緋竜王に仕えた始まりの龍達は緋竜王の死後狙われ、争いの火種となるのを避けるべく各地へ去っていった。
何千年もの間、受け継がれる龍の力と国の行く末を見守ってきたゼノは、ようやく緋竜王の魂が再び誕生したことを回想するのだった。
19~21巻 斉国編
水呼城を追放されたリリは、麻薬が斉国から流れていること突き止め乗り込もうとしていた。
水の部族領を訪れたヨナ達は、アユラとテトラにリリの護衛を頼まれ、共に国境まで向かう。
行方不明者と麻薬の調査のために赴いた町・灯水で、リリとヨナは斉国の商人に拉致されてしまった。
高華国への侵攻を狙う斉国の砦で働かされるヨナ達。そこへハク達とスウォン率いる高華国の一軍がそれぞれ砦に強襲をかける。
互いに目は合わせず、力を合わせて斉国を撃ち破っていくハクとスウォン。その光景を遠くから見ていたヨナは、父王が殺されなければこんな未来があったのかもしれないと涙をこぼす。
砦は陥落し、水の部族長の息女であるリリを処刑しようとしたことをきっかけに王位を狙うクシビは捕らえられ、スウォンの交渉で斉国は属国となった。
22~26巻 真国編
高華国内では「戦場に四龍と赤い髪の女が現れる」という噂が立ち始めていた。
斉国の国境沿いを行くヨナ達の前に、真国の第二王女・タオが現れる。
真国はスウォンを迎え撃とうとする第一王女コウレン派と、属国となり戦を避けようとするタオ派で二分されていた。
四龍が捕らえられ、開戦を止めたいヨナ達は情報屋・オギを通じて、高華国と真国の会談を取り付ける。
しかし、タオを傀儡として実権を握ろうとしていた神官ゴビは民衆を煽ってコウレンに重傷を負わせる。
傷だらけで会談の場に現れたコウレンは、高華国の条件を飲むことで戦を回避した。
27~31巻 千州編
火の部族領にまたしても北戒が進軍。駆けつけたヨナ達の助力でこれを打ち破るが、四龍の活躍は"緋龍王信仰"と共に火の部族達に広まっていく。
北戒との国境戦に備えるため応援に駆けつけた空の部族軍。その中にはスウォンの片腕・ケイシュク参謀の姿が。
四龍を警戒し、北戒との戦に利用しようと考えるケイシュク。
一方リ・ハザラを押さえつけて北戒をまとめるトゥーリ軍のイン・クエルボは、真国から逃亡した神官ゴビの言を受けて、四龍を手に入れるためにヨナを誘拐する。
千州に連れてこられたヨナ、ユン、ジェハ、ゼノ。四龍とヨナを助けるため、ハクは戦の中央前線に立って一騎当千の活躍をみせる。
クエルボと半ば相打ちになったハクだが、かつてスウォンと学んだ戦略で戒帝国軍を撃破。
二度の敗北を経たハザラはジェハの諫言を聞き入れ、クエルボを裏切って千州の都を開放する。
ゴビによって連れ去られようとしているヨナを救出したハク。燃え盛る城の中で、ヨナは声を失いながらもハクに好きだと気持ちを伝える。
31~34巻 緋龍城帰還編
勝利をもたらしたヨナ達の民への影響を警戒したケイシュクは、ヨナ達に同盟を提案。
緋龍城に帰還したヨナだったが、ハクと引き離され、四龍との接触を禁じられる。
なんとかスウォンと面会しようとするヨナは、スウォンが緋龍王の血筋特有の「緋の病」を発症していることを知り、さらにスウォンの母・ヨンヒが残した手記を発見する。
ヨンヒの手記編 (33~34巻)
ユホンの妻・ヨンヒはかつて王族に反乱を企ててから隠れ住むように暮らしていた緋龍王の末裔だった。
しかしその血筋は「緋の病」を持つだけで何も特別な力はなく、不治の病に侵されているだけの短命な一族である。
ヨンヒが緋龍王の血筋だと知った神官達を、ユホンは全て処刑する。
しかし神官達は尊い血筋の存在を喜んだだけで、礼を尽くしてくれた神官達が自分たちのせいで殺されたと知ったヨンヒの母は自殺してしまう。
イルは神官弾圧から生き残った巫女・カシを妻として迎え、緋龍王の生まれ変わりであるヨナを授かる。
数年後、ヨンヒは「緋の病」を発病し、王の遺言からイルが国王に。ユホン達は憤りを隠せない。
神官の生き残りであることがバレたカシは賊によって殺され、カシを殺されたことを知ったイルはユホンを手にかける。
その後、ヨンヒも「緋の病」によってその生涯を終えた。
34~41巻 南戒帝国編
「緋の病」に苦しむスウォン、そこへ南戒から使者がやってくる。
ヨナはスウォンに代わって南戒との会談の場に立つが、会談後に使者暗殺の容疑を着せられてしまった。迫り来る戒帝国の脅威の中、皇帝の寵姫であり元将軍・メイニャンがスウォンと接触。メイニャンは戒帝国に生まれながらスウォンと同じ緋龍王の血筋であり、「緋の病」を発症していたのだ。
ユンはミンス(王の医務官)の助手となり、ハクを護衛にして阿波に千寿草を取りに行くことに。ところが金州は南戒の襲撃を受け、グンテ将軍が重傷を負ってしまう。居合わせたハクはグンテに変わってラーン将軍らと闘うが、相手の策謀である水責めによって行方不明になってしまった。(37巻)
ついに地の部族領にて、侵略する南戒帝国軍と全部族を招集した高華国軍の戦争が始まった。
緋の病から回復しないまま戦場に立つスウォンの隣に、ヨナは戦争をおわらせるために立つことを決意する。残虐な攻撃を仕掛ける南戒のクラウ将軍。捕虜となった地の部族の民を助けにいく四龍だが、スウォンはそこに容赦なく矢の雨を降らせる。一方、南戒に流れ着いていたハクは敵兵に扮して戦場に紛れ込み、ゼノを痛めつけていたクラウ将軍の首を取った。千寿草を取り戻したハクは、それをスウォンに渡すと倒れ込んでしまった。(39巻)
一時は劣勢かと思われた戦争はひとまず高華国軍の勝利におわった。
しかしその頃、空都には南戒の暗殺集団が忍び込んでおり、メイニャンはチャゴル(南戒の皇帝)に攫われ、緋龍城は焼き討ちにあってしまう。南戒を裏切ったヴァル将軍は、ユンとともに金州の高華国軍本陣に合流する。ヨナはメイニャンを取り戻すべく、応援に駆けつけた真国のアルギラ達とともに敵の野営地に潜入。メイニャンを助けようとしていた南戒のカジ将軍も味方につけ、ヨナは自身を処刑しようとするチャゴルをさらに嵌める。スウォンはヨナたちの潜入を利用して、さらに高華国軍による包囲を進めていたのだ。ハクの手によって重傷を負ったチャゴルは、ラーン将軍によって包囲を抜け出したが、そのまま絶命する。
ヨナ、ハク、キジャは龍化したまま消えてしまったジェハ、シンア、ゼノを探しに戒帝国へと入ったー(42巻)
To be continued....
最終回はいつ?完結までの展開予想
暁のヨナはその人気から当初決まっていた「英雄となるものが各地を巡って仲間を集め、試練を克服していく」という流れから、歴史もの・戦記ものへと大きく方向転換している印象です。
作者さんのツイッターで「需要があれば続く」「終わりは編集さんと話し合って…」という質疑応答があったので、人気が出たためストーリーが続いている作品であることは間違いなさそうです。
Q.「暁のヨナ」は何話(何巻)構想で最終回予定なのでしょうか?また折り返しはどのへんになりますか?
A.これも雑誌の掲載ペースや、読者様の需要も関わってきますので今のところハッキリ分かりません。もうすぐ終わるとかは流石にありませんが、私の一存ではなく編集さんと相談して決めます。— 草凪みずほ (@KusanagiMizuho) April 4, 2015
個人的には「火の部族」編あたりから、連載当初、作者さんも想定していなかった方向に広がりだしているのではないかなと思っています。(アイデアは元からあったとしても)
何故なら「貴種流離譚(きしゅりゅうりたん)」は、英雄が各地の試練を突破して仲間を集め、巨悪を倒して終わりと相場の型が決まっていますから。「暁のヨナ」も1〜8巻まではまさしくこの形でした。
本来ならば、8巻で四龍が揃ったあとで最終章に入り完結、というのが一般的なのです。敵(?)である、父親を殺したスウォンとどうなってしまうのかという部分に答えがでてエンディングだったのではないかなと。
作者さんも火の部族長の息子・テジュンについて「ヨナが仲間を集め終わったとき、まだ連載が続いていたら出したいなと考えていた」と語っていたので、あながち間違いではないのではと思っています。四龍が集まったあとに火の部族編が始まり、水の部族、斉国、真国…と展開していますから。
もちろん今も"スウォンとヨナの関係に決着が着く"それ自体のゴールは変わっていないと思いますが、加えて、高華王国を取り巻く各国がどうなってしまうのか、という壮大な大河ファンタジーに進化しています。
29巻のあとがきに「連載初期にはこんなに長くなるとは思いませんでした」と書かれているので、近隣諸国と現在の戒帝国のストーリーは人気が出たからこそ生み出されたものなんだろうなと。戒帝国との戦いなんて作者さんもアシさんも大変ですよね。軍の戦闘描写とか馬の大群とか。もはや少女漫画ではないは「暁のヨナ」を推すときによく聞く言葉です(褒め言葉)
また、10周年記念のインタビューで作者さんが「最初は人気なかった」とおっしゃっていたのが意外すぎて印象に残っていました。
初期は全然人気がなかったし、四龍集めの途中で打ち切られる可能性もあったと思います。3巻が出たときに「5巻くらいまでいけるんじゃないかな」、5巻が出たら「7巻くらいまでは大丈夫」と担当さんに言われて、そうこうしているうちに今に至るという(笑)。
このインタビューの中で29〜30巻(2019年4月・8月発売)の時点で、物語の七合目くらいとおっしゃってるんですよね。戒帝国に連れ去られたヨナをハクが助けにいくところです。
単純に計算すれば41〜42巻で完結になりますが、真国編あたりからそれぞれの深掘りが長くなってきたので、いまは50巻前後で完結するのでは?と予想しています。
ヨナは4月・8月・12月の年3冊発刊ペースですので、あと4〜5年で完結するのではないでしょうか。個人的には2023~2025年の完結予想です。
おわりに
本音をいえば、ファンとしてはキャラクターが動くまま永遠に描き続けてほしい気持ちです。
けれど、35?巻のあとがきで「ヨナの世界に沈むのに時間がかかっている」というような言葉もあったので、作者さんが納得いく形できれいに完結したらいいなと思っています。
とにかく「ヨナ」をよきところに導くことです。これ以外考える余裕がないので、ほかのことは「ヨナ」が終わってから考えます。
ヨナたちの旅路の結末がどうなるのか、今からドキドキしながら見守っていきましょう。
完結したらアニメ3〜4期くらいまでやってほしい!2期・部族編(〜18巻)、3期・斉国真国編(〜26巻)、4期完結編なんていかがでしょうか。関係者の方、ぜひよろしくお願いします!
『暁のヨナ』はほぼ最新話までマンガParkで読めます。単行本が出るたびに更新されるので、続きが気になるという人は活用してみてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!