目次
未アニメ化エピソード(〜完結まで)
続:12〜16巻 夏至の章 (夏Bチーム・春秋夏Aチーム)
花を助けようと奮闘する新巻・ハル・小瑠璃らだったが、花は目の前で急流に飲み込まれてしまった。
小瑠璃は花を助けようとしなかった安居をみて、先生たちと同じだとショックを受ける。
涼と安居がハルと花を殺そうとしたこと、安居が花をレイプしようとしたことが明るみになり、二人は同じ夏Aチームの他のメンバーからも非難されて村を追い出される。
新巻は花が生きていることに一縷の望みをかけて、植物探索をしたいというあゆと共に、花を探しに旅立つ。
村を追い出された安居と涼は、海辺に佇む夏Bの船を発見する。
16〜21巻 小暑の章 (夏Bチーム+安居・涼)
海辺で気ままな生活を送る夏Bチームをみつけた安居と涼。
遊んでいたまつりに巻き込まれた2人は、思いがけず夏Bに合流することになった。
岩に乗り上げてしまった船を動かせず、浜辺でのんきに暮らす夏Bチーム。
間歇泉で水浴びをしたり、隠し芸大会を行ったり。危機意識の全くない生活の中で、安居は要領の悪いナツを茂に重ねて面倒をみるようになる。
安居と涼の機転で船を動かすことができた夏Bは、日本中を巡る人探しの旅を再会する。
涼は密かに夏Bに対するテストを開始。一酸化中毒を起こしたり、蟬丸をサウナに閉じ込め、ついには嵐が1人で海の中に置き去りにされてしまった。
嵐を探しに船を戻そうとしたナツたちは、藻がはびこり風のない船の墓場に行き着き、秘匿されていた8つ目の船型のシェルターを発見する。
ナツたちが入ったことで動き出し、縦型になった船。そこは人同士の争いによって内部壊滅した武器庫だった。
自動的に始まってしまったミサイル・核のカウントダウン。残り時間は半日。全員は出口を探して船内を彷徨う。
涼はまつりと蟬丸に振り回される中で、2人の言葉が心にひっかかるようになっていた。
安居・ナツと再会した嵐。安居はクライミングで落ちそうになるナツに茂を重ねてパニックに陥った。
過去の残酷な試練を吐露する安居に、嵐は「どうして逃げなかったのか」と問いかける。
安居の話を聞いて「それは洗脳だ」と泣く嵐。
涼は安居に"あの時ロープを切ったのは茂だ"と告白し、安居自身が茂の選んだ死を肯定していないことを指摘する。
過去を少しだけ乗り越えることができた安居。船内で合流した夏Bチームはミサイル発射を止めるため、4つの発射命令解除装置を目指す。
ところが古びた装置の一つが動かず、ミサイル停止は不可能だった。
ミサイルの発射口から船外に脱出しようとするナツたち。
しかし血などの鉄分でバクテリアが活性化し、ナツたちを襲う。
安居はナツと嵐を助けるために拳銃を捨て、全員は船外への脱出に成功する。
船内で増殖していたバクテリアがそのまま船を破壊し、ミサイルの発射は食い止められた。
朝日を浴びながら「この世界がテストじゃない」と悟った涼。ナツたちは『この世界で生きていく』ことを深く考えさせられる。
安居は、嵐に「花はもう死んだ」と伝えた。
21巻 幕間 (百舌目線)
夏Aチームを監視する百舌。
ほかのチームを保護しまとめあげるはずだった自分の生徒(安居)が、他者の脅威になるならば処分しなければならないと考える。
ここで百舌が夏Aチームを処分するか決めるための『死神』であることが明らかになるー
21〜24巻 啓蟄の章 (春チーム+新巻・あゆ)
海に流された花は、記憶混乱を起こしながらも、自然の中でのびのびと生きることに喜びを見出していた。
植物に触れ、動物に触れ、世界を知っていく花。前向きになった花は探索した水場で、春チームの藤子・ちさと再会を果たす。
花たちは水場でみつけた人工物の中から倉庫を発見するが、そこには枯れたキノコしか残っていなかった。
翌日から急激な勢いでキノコが森に繁殖し、巨木や動物たちを飲み込んでいく。
花を探していた新巻とあゆは、花の痕跡を発見して森へと近付く。犬たちは新巻に別れを告げ、花を探しに森へと入りキノコに繁殖されてしまった。
落雷によって山火事となった森で、犬たちはキノコを燃やし尽くすためかのように体に火をつけて走り回り、新巻は大勢の犬たちを失ってしまう。
花は新巻に美鶴さんと吹雪(犬)を失わせてしまったことに責任を感じるが、明るく花を励ます新巻に、後悔するのではなく役に立とうと元の活気を取り戻す。
森の火災によって海に逃げる大勢の動物たち。その中で花たちは角又とひばりと再会する。
船で太平洋側にいた嵐たちは、安居と涼の話を聞いて日本海側の夏Aの村を目指すことに。
一方、大規模な火災から逃れた夏A村の混合チームは、百舌の案内で日本海側の小さな島にたどり着いていた。
24〜26巻 海の章
ハルと桃太郎を除いた、花たち春チーム。
安居・涼を加えた、ナツたち夏Bチーム。
そして村で暮らしていた夏A・秋・冬・春の混合チーム。
3つに別れた若者たちは、図らずも日本海側のとある島へと集結しようとしていた。
百舌の案内で避難してきた混合チームだったが、警戒した虹子1人を残して、全員がばらばらに洞穴の中に姿を消してしまう。
島を探りはじめた虹子は、島全体がアリの巣になっていることに気づき、夏Bの船に乗ってきた涼たちと合流する。
小瑠璃たちの行方不明を知った安居たちは救出のため、複数に別れて巣穴の中を探索することに。
安居と嵐を追って巣穴の中に入ったナツ・蟬丸・蛍。しかし蛍は巨大蟻に拐われ、ナツと蟬丸は水路を流されてしまった。
1人幻覚作用から抜けでた源五郎は過去の記録ディスクをみつけ、佐渡に遺伝子バンクを作るプロジェクトがあったこと、ここが佐渡をひらくための施設「鍵島」であることを知る。
依然として迷い込んだままの混合チームと夏Bチーム。
ある者はしあわせな幻覚に取り込まれ、ある者は暗闇の恐怖と闘いながら。それぞれ入り組んだ洞窟と巣穴の中を彷徨う。
26〜32巻 山の章
ひばりの祖母の遺言をもとに、佐渡へと向かった花たち。
佐渡は陥没した大地と、豊かな自然とともに独自の進化を遂げていた。
花・新巻・藤子・ちさは、陥没した地面の下を探索に。ひばり・角又・あゆはひばりの家があったという場所へと向かう。
地下で蟻と1人闘ってた蘭は、まつりたちと逸れた牡丹・ちまきに助けられる。
水路を流された蝉丸・ナツは暗闇の恐怖の中で、お互いの素直な気持ちを伝えあった。
しかし、蝉丸が幻覚に取り込まれて正体を失ってしまう。
お掃除ロボットの通信を介してナツの「助けて」という叫びに気づいた花と新巻は地下へと入るが、幻覚によって正気を失ってしまった。
地下に点在するお掃除ロボットで通信ができるようになった嵐やハル、ひばり達。
このままではエサにされてしまう花たちに気づいた嵐は、必死に呼びかける。
間一髪のところで正気を取り戻した花は、クモに囚われた新巻を助け、ナツや蝉丸たちと合流する。
源五郎はすべてのお掃除ロボットの通信を繋げ、全員の位置情報を確認しようと試みる。
ほとんどのメンバーがお掃除ロボットを介して次第に合流する中、妊婦のくるみと流星だけがはぐれてしまっていた。
水の排出がうまくいかなくなった施設内では、徐々に水位が上がり、通路の隔壁が閉じられていく。
水路を流される嵐は、安居・新巻と合流。過去の記録から、小佐渡にある『方舟』の中に子供たち105人が冷凍睡眠で眠らされていることを知った面々は、手分けして方舟を救出を目指す。
花やナツたちは方舟を、蘭や牡丹たちは地下水を、そして安居や嵐たちは縦坑を。それぞれが目的地を目指す中、涼と安居はここが自分たちが最終試練で落ちた断崖の中であることに気づいた。
死蝋化した茂の遺体を見つける安居。涼に追われていた百舌は、通信を使って全員に安居を処分すべきか意見を求める。
しかし夏Bの面々は安居や涼をかばい、花は人を殺した父親や百舌が安居を裁く権利はないと伝える。
かつての恋人の遺品をみつけた角又は、理可子がプロジェクトに関わっていたこと、自分との子供を冷凍睡眠に入れたこと、そして将来起こりうる施設の危険を察知していたことを知る。
方舟の救出を目指す花・ナツ・蝉丸・朔也の4人。しかし水位はどんどん上がり、ついに小佐渡の崩壊に引きずられて発電機が止まってしまう。
32〜34巻 空の章
理可子の書き置きをもとに、モールス信号で危険を伝える角又とあゆ。
角又はどうにか方舟をあけるための指紋と鍵を花に渡すが、花とナツたちは隔壁と水で隔たれてしまった。
花はわずかな隙間から鍵をナツたちに託し、水の中を命がけで潜った蝉丸とナツによって方舟への道が開かれる。
どんどん上がる水位に追い詰められる花。新巻は命がけで隔壁を数十センチあけることに成功し、花を助けた。
しかしその命を捨てるかのような行動に、新巻を救った嵐は「花を(死ぬための)ダシにしないでください」と叫ぶ。
冬チームの生き残りであり、犬たちに先立たれた新巻はずっと心に抱えていた寒さを吐露した。
クモに襲われながらも、ようやく方舟を動かすことに成功した花たち。
シェルター内に注水することで方舟は浮き上がり外に出られるはずだった。しかしシェルターの天井は開かず、水の中に閉じ込められてしまう。
隔壁バルブの近くに方舟の操作盤があったことに気づいた嵐は、花たちを助けるべく元きた道を引き返す。
方舟を脱出させるため天井を開いた嵐。それぞれが脱出を目指す中、ただ一組はぐれたくるみと流星は襲い来る陣痛に、自分たちで子供を取り上げることを決意する。
34〜35巻 最終章
百舌は、くるみに宿った命をつなぐため洞窟の中を必死で探していた。
くるみの叫び声を聞いた鷭と藤子は、お掃除マシンの通信機を使って、大声でくるみを励ます。
鷭と藤子の適切な支持を受けて、流星とくるみは命がけで、この世界ではじめての命・新(あらた)を産む。
歓喜する面々。しかし巨大蟻たちが出産したくるみたちを狙っていることに気づいた百舌は、自身に蟻の好物である油をかけ、蟻たちを引き連れて離れていく。
ナツの機転から方舟のスクリューを動かし、無事に地上へでることができた花たち。
一方の嵐は操作盤のエリアから元の場所に戻れず、小瑠璃の支持で縦坑に向かっていた。
ハルと取ってきたハングライダーを使って地下を飛ぶ小瑠璃は、縦坑で嵐を助け、なんとかそのまま地上へでることに成功。
地下崩壊のタイムリミットぎりぎり、全員がなんとか地上に脱出する。
佐渡の森の中で、花と嵐はようやく本当の対面を果たす。
ただ見つめ合い、微笑み合う2人。洞窟をでた面々の顔は、皆以前とはどこか違っていた。
長く暗い道を彷徨って地上へでた若者たちは、この世界で生きるためにもう一度、いま光の中に生まれたのだー
少しずつ、佐渡で日常を取り戻す生活がはじまった。
安居と涼は離れた場所から静観している。
海岸を探索していた嵐は、ビンの中に入った手紙を見つける。
それはかつて嵐が海に流した手紙に対する、アメリカの『7SEED'』プロジェクトチームからの返事だった。
この世界にほかにも人がいることを知った嵐たち。
ナツは決して生きていけないと思っていたこの未来で、これからも生きていくことを笑顔で想う。
<完結>
あとがき・外伝
皆の生活はこれからが本番。
安居と涼はどうなるのかなど、気になるその後の様子は『7SEEDS 外伝』に描かれています。
どちらかといえば外伝まで含めて、全36巻で本当に完結する作品だなと思いました。
カバー裏イラストも35巻と外伝で対になっていますしね。
全36巻のSF超大作。まるでひとつの歴史を読んだような感慨深さがあります。
花と嵐は本当に最後の最後まで会えませんでしたね(笑)
アニメと原作ではストーリーの流れや表現が一部ちがいますので、気になった方はぜひ読んでみてください!(漫画の方がどちらかといえば残酷な描写が多いです)
アニメ2期も制作決定しているので今から楽しみです。
田村先生、17年間本当にお疲れさまでした!!!